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経営者×プロフェッショナルの対談記事

Vol.4/4

写真撮影をもっと身近に

フォトグラファー
一條善也さん|EDITS

一條さんは徳島県の北島町でスタジオ「EDITS」を経営するフォトグラファー。七五三や成人式、マタニティフォトなど、人生の節目となる瞬間を柔らかく自然体のままに撮影することを得意とされています。

仕事を通じての楽しみと苦しみ

三谷
これまでいろいろとお話を聞かせていただきありがとうございます。
全体のまとめになりますが、この仕事の中にある魅力や喜び、
楽しみと、逆にしんどいとか辛いと思うことを教えていただけますか?
一條
魅力に関しては、自分が作ったものが、
そのまま喜んでもらえる可能性あるというのが大きいのかなと思いますね。
たとえば家に飾ってくれたりとか、そういう喜びは他の仕事ではあまりなかったりするので。
よくあるんですが、携帯でアイコンにしてくれたり、
待ち受けにしてくれたりしているのを見たら、やっぱり嬉しいですね。
そういう仕事はなかなかないんじゃないかと思います。
三谷
ずっとその人の生活のそばにありますからね。
一條
そうですね。
写真屋に撮りに行くというのは、それだけでもハードルが本当に高いじゃないですか。
三谷
僕らもそう思います。
写真屋さんに連絡して、自分たちの写真を
撮りに行くというのは、よっぽどのことですよね。
一條
そういう勇気がいることをしてくれているので、
こちらからも見返りがないと、これっきりになってしまうと思っています。
正直、頑張って撮っても、もう来てくれないお客さんもいらっしゃるので、
できるだけそういうことをなくしていけたらと思うんですけどね。
三谷
逆に、つらいなと思うことや葛藤はありませんか?
一條
なかなか自分の色が出ないというのは、やっぱり辛いですね。
三谷
自分の作品として残していく一方で、
お客様がいるので、難しい問題だと思います。
自分の作品として好きなように撮りたいという側面と
、お客様が欲しい写真が常にイコールではない可能性はありますよね。
一條
そうですね、イコールではないし、
すべてをイコールにしようとはしていないんですが、
たぶん自分の色があった方が、だんだん進出していけるのかなと思っています。
今も全部がダメとは思わないですが、
でも、足りないところがあるというのはすごく感じています。
あと、僕は特別センスがあるわけではなく、逆にない方だと思うので、
その分、勉強のしがいがあるのではないかと。
三谷
今は一皮むけようとする大変な時期なんですね。
一條
それは大きいと思いますね。
三谷
その大変さは、次のレベルになってもずっとついて回りますからね。
一皮むけた後に、また次の課題があるというのが、
技術者、芸術家、クリエイターという職業にはついて回る。
自分が求め続ける限り、永遠にゴールはないじゃないですか。
そういうのがずっと続いていくというのは、楽しみでもあり、
生みの苦しみでもあるという感じですか?

一條
いやー、本当にゴールがあるかどうかは分からないですよね。
三谷
望めば永遠に、ですからね。
一條
そうですね。
それを追求するとどうなるんだろう、とは思います。

これからの展望

三谷
では最後の質問ですが、カメラマンとしての
需要者の中にある、将来に向けての目標や展望はありますか?
一條
カメラマンとしては、小さく一歩ずつ上手くなっていきたいですし、
会社としては、いろんなことをやってみたいと思っています。
三谷
BEBITS(ベビッツ)のことも含めてですね。
一條
はい。
赤ちゃん専門というのはなかなかなかったし、
自分も妻と子どもが2人いるので、それが始めるきっかけになりました。
べビッツもどんどんやっていきたいなと思いますし、
他にもできることがあれば、カメラ業界やそれ以外のことも含めて、
いろいろなことをしたいなと考えています。
三谷
それ以外というのは、カメラ以外のことですか?
一條
それも含めて、何かをしたいなと思います。
三谷
カメラに少し携わることなのか、それとも、まったく違うことでしょうか。
一條
全然違うこともしてみたいな、という思いはありますね!
三谷
EDITSという会社として、いろんなことを展開できたらということですね。
一條
そうですね。
EDITS自体は僕一人で立ち上げたんですが、
べビッツは妻とデザイナーさんに加わってもらって始めて、
これからもいろんな方と組んでみたいと思っています。

三谷
いろんな方とコラボレーションしていくのはいいですね。
一條
合同会社みたいな感じでやっていったら、また面白いのかなと。
三谷
カメラマンとしての技術を磨くことと、
経営者として新しい何かを生み出そうということの
両方が一條さんの中にある感じですね。
一條
そうですね。
他の経営者の方と話してみて、ようやく、経営って面白いんだなって
ちょっと気付かされたところがあります。
三谷
うちとも、何かいい形でできたらと思います。
一條
ええ、ぜひ!
三谷
分かりました。
今後も写真をお願いしていくことになりますが、
いろいろと教えていただいてありがとうございました。
将来写真や映像の仕事に携わりたいなという方、
もしくは興味があって、ちょっとカメラに触ってみたい
という方にアドバイスがあればお願いします。
一條
こればっかりは、門を叩いてみて
やってみるのが一番いいのかなと思います。
入りにくいと思いますが。
三谷
一歩目が結構ハードルが高い。
一條
そうですね。
組織に属さずに自分一人で始めるというのは、なかなか難しいと思うんです。
1年でもいいので、どこかで一回学んでやってみたら、違うんじゃないかなと思います。
三谷
一條さんのところに、仕事を教えてくださいとか、
ここで働かせてくださいという人は来るんですか。
一條
何人か教えたことはありますし、
今でも、平日は違う仕事をしている子に、
土日に手伝いに来てもらったり、教えたりしています。
あと、結構横のつながりもあったりするので、どこかの写真屋さんが
求人を出していたという情報も教えられるんじゃないかと思います。
三谷
まずは、どんな仕事かやってみるのが肝心なんですね。
一條
あと、センスがなくてもたぶん大丈夫です。
三谷
努力と経験と、そして勉強すれば大丈夫だと。
一條
真似をしながら頑張って勉強していけば、
いけるんじゃないかと思います。
三谷
まず素直であることが大事なんですね。
分かりました。
また、これからいろいろ新しいこともやりながら、
僕らが年齢を重ねていったときに、
次の世代の人たちにも伝えていかないといけないですね。
僕らは世代も近いですから、一緒にいい形でできたらと思っています。
いろいろと聞かせていただいてありがとうございました。

取材・文:藤井まどか|株式会社プラザセレクト

GUEST PROFILE

一條善也|フォトグラファー|EDITS

2011年に家族写真や子供の記念写真、ブライダルフォトを中心とした会社”EDITS”を開業。家族写真、子供撮影では年間50組以上、ブライダルでは年間70組以上の撮影をしている。”「いつも通りの笑顔」SimpleにNaturalに”という言葉を大切に、写真が苦手な方や幼い子供でも楽しめる写真撮影を心掛けている。

編集後記

「スタジオでの撮影が特別なことにならないように」の言葉通り、シンプルで開放感に溢れた一條さんのスタジオ。余計なものはなく、ちょっとした小物が可愛らしく並んでいるだけなので、自分の家のように自然な笑顔がこぼれ出すかもしれません。対談中にはフォトグラファーとしての成長に悩む一面も垣間見ることができ、一見実業家として順風満帆に見えても、そこには数えきれない程の努力があるのだと知りました。また、柔らかく微笑みながらお話してくださる様子からは、「お客様に最大限喜んでいただくために」という一條さんの心が見えるようでした。
株式会社プラザセレクト
株式会社プラザセレクトワークス
代表取締役 三谷 浩之

SHIGOTOにある

「SHIGOTOにある」とは、様々な業種の第一線で活躍するプロフェッショナルの人たちとの対談を通じ、その仕事にある新しい世界を知るコンテンツです。

Interviewer

株式会社プラザセレクト<br>株式会社プラザセレクトワークス 代表取締役 三谷 浩之
株式会社プラザセレクト
株式会社プラザセレクトワークス
代表取締役

三谷 浩之

1979年香川県高松市生まれ。日本大学理工学部卒業。大学卒業後に入社した総合建築業で建築不動産ノウハウを学ぶ。 その後、四国の地場有力建築会社を経て2015年に独立。地域を豊かにする「生活総合支援企業」を創ることを目的に株式会社プラザセレクトを創業。 現在は徳島・香川という地方エリアでシンプルなデザイン住宅の販売、投資用住宅の提案販売の事業を展開。 「Be Smile にこっを集めよう!」をスローガンに理念を重視した経営を行っている。代表著書に自身の新人時代からの仕事観を綴った「楽しく生きよう!よく遊びよく働け 想いを形にする仕事術」がある。

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