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経営者×プロフェッショナルの対談記事

Vol.3/5

『広告』─共につくり上げる喜び

広告代理業
藤本康弘さん|株式会社Mei Corporation 代表取締役

藤本さんは2018年5月に独立し、株式会社Mei Corporationを立ち上げられました。その親しみやすい人柄や一歩踏み込んだ提案力・企画力を強みとし、様々な企業の広告PRやイベント企画で実績をあげることを得意とされています。

サラリーマンと起業後の違い

三谷
今回は仕事の話を徐々に藤本さん個人の職業感に変えていきたいと思います。実際起業されましたが、会社員としての状態と経営者としての状態で仕事をする上で変わったことはありますか?
藤本
やっていることは同じなので、仕事に対するスタンスや行動の仕方にあまり大きな違いは感じないです。ただ、会社としてスピード感を持って判断し自分の責任のもと実行していくので、もちろん重圧も感じます。
良い時は表面化しないから気が付かないですが、うまく行っていない時は即自分に跳ね返ってきますからね。
三谷
そうですよね。会社員時代と今の職種というか業種がほとんど変わらないわけじゃないですか。それで実際会社員としてある程度自分の采配でできる仕事が増えて、安定的な収入もある。それらを捨ててまで起業しようと考えたのはどうしてですか?
藤本
頑張った分、報われたいという気持ちもありましたし、あとはちょうど40歳という節目の時というのもありました。お客様からも応援しますよという声もいただいて、結局は1年くらい悩みましたね。どうしようかなと。
でも、段々その悩んでいる時間が無駄だなと気づき始めて、始めたら多分今までの悩みは何だったのだろうと思う日が絶対来るから、じゃあこのタイミングでやろう!という風に自分で決めました。
三谷
元々いつかは独立しようという考えがあったのですか?
藤本
それはぼんやりです。だったら良いなくらい感覚ですね。
明確に目標を持ってこの時期までとかというのはないです。あくまでも夢レベルです。
三谷
仕事をやっている間にビジネスパートナーの方とかお客様とか色んな人たちに対話していく中で、そろそろ独立するかというタイミングがなんとなく来たという感じですか?
藤本
そんな感じですね。
三谷
その時に恐怖心いうか、大丈夫かな?みたいな不安もあったんじゃないかなと思うのですが、そのあたりはどうでしたか?
藤本
あまり恐怖心は感じていなかったです。大変なのは会社員時代も同じですから。
迷いながらやるよりは、仕事を頑張る方に時間を割く方が合理的だという風に行きついて。

三谷
前向きに悩もうということですね。
藤本
そうです!どちらかというと。
三谷
実際、独立されてしばらく時が経っていると思うのですけど、今の段階では会社員よりは独立し良かったなと思いますか?
藤本
もちろんそうですね!
三谷
それは一番良いことですよね。
当然色んな悩み苦しみ、大変なこともあると思うのですけど。良かったなと思えるのが一番ですもんね。
藤本
はい。今までは『○○にいる藤本』という立場でしたけど、シンプルに『藤本』という看板で生きている実感があって。それが仕事をしていて気持ちいいなと感じています。
三谷
やはり自分の名前を使って、自分の責任で何かを作っていて誰かが喜んでくれたという喜びが、組織の中にいるより大きいという事ですかね。
藤本
はい。ただ、組織にいた時もどちらかというと自分は『藤本』という看板を背負っているぐらいの気持ちはありましたから。会社をやめて一気に変わるというギャップはあまりなかったですね。
三谷
何だか上手くいきそうですね、その方が。劇的に変わるというよりかは。
会社員時代から独立して変わらないという事は、そういう仕事の仕方をしていたというか、独立してもやっていける仕事の仕方をしていたということだと思います。
藤本
恐らくそうですね。独立してもやっていることも変わっていないし、
お客様との付き合い方が変わったわけでもないので。そこに関して大きな変化はなかったですね。
三谷
それは素晴らしいことですよね。みんな中々そうは行かないじゃないでしょうから。

見えてくる業界特有の働き方

三谷
この業界の人は、藤本さんみたいに会社員から独立する人も結構多いのですか?
藤本
調べたわけじゃないので分からないのですが、一部はいます。
やはりそれが同じ広告代理店から広告代理店っていうパターンもあれば、メディアから広告代理店っていうパターンもあります。例えば新聞社から独立して広告代理店するとか、テレビ局からというルートもあるので。
でも、どちらかというとやっぱり閉鎖的な業界ではありますし、向き不向きもあると思いますね。
三谷
閉鎖的ってどういうことですか?
藤本
例えば仕事をする関係各所がある程度、『メディアだったらAとBとC』という風に限られてくるんですね。よく社外の人とチームを組んでやるんですが、その人は競合社と別件で仕事をしているなんて当たり前ですから。意外と狭いんですよ(笑)
三谷
メディアっていうのはまあ言えば地方新聞社とか地方テレビ局とかってことですよね。
藤本
そうです。
三谷
じゃあ一般の人でも知っているようなお名前の限られた数だけしかないってことすね。
そこで色眼鏡と言うか、ちょっとこう斜めに見られれば、非常に仕事がやりにくくなる。
藤本
はい。厳しくなりますね。
三谷
ある意味人間関係でも難しい業界のように感じますね。
藤本
そうですね、香川もそうですが、徳島では特に顕著でしたけどね。
三谷
なるほど・・。じゃあ別に独立しても普通にうまくやっていける人もいれば、
ちょっともう関係が難しくって、言い方があれですけど仕事が取れない。というかそういう方もいらっしゃるということですか。

藤本
もちろんいるでしょうね。
思っていたのと違うって言うパターンはあると思います。
三谷
業界特有のことだから外からでは全然分からなかったです。
藤本
ですよね。あとは、業界特有の専門性が高いので勤め上げる人は多いと思います。別業界に出てっていうのはあんまり聞かないですよね。
三谷
なるほど~。
藤本
行ったとしても、取引先だとか。同じ仕事をしたことのある、関係のあるところに行くというパターンが多いです。
三谷
そういうものなのですね。実態の部分が大変よく分かりました!
次回は藤本さんが仕事をする上で大切にしていること、信念として心に持っているものや、「メイ・コーポレーション」に込められた想いまでを掲載します!どうぞお楽しみに。
取材・文:藤井まどか|株式会社プラザセレクト

GUEST PROFILE

藤本康弘|広告代理業|株式会社Mei Corporation

1978年、香川県坂出市生まれ。 神戸大学経済学部を卒業後、製薬会社に入社。主に四国のドラッグストア、スーパーマーケットへの企画提案営業を担当。小売店の現場と一緒になって売り場づくりを考え、売れる販促キャンペーンを展開。この時に行ったTVCMと連動したタイアップキャンペーンで、ヒトが動き、モノが売れるということに興味を持ち始める。その後、放送局の完全出資の広告代理店でCM・番組制作、各種イベントの企画実施、小売店での販促キャンペーンなど、幅広く経験。2018年5月に独立し、「株式会社Mei Corporation」を創業。

SHIGOTOにある

「SHIGOTOにある」とは、様々な業種の第一線で活躍するプロフェッショナルの人たちとの対談を通じ、その仕事にある新しい世界を知るコンテンツです。

Interviewer

株式会社プラザセレクト<br>株式会社プラザセレクトワークス 代表取締役 三谷 浩之
株式会社プラザセレクト
株式会社プラザセレクトワークス
代表取締役

三谷 浩之

1979年香川県高松市生まれ。日本大学理工学部卒業。大学卒業後に入社した総合建築業で建築不動産ノウハウを学ぶ。 その後、四国の地場有力建築会社を経て2015年に独立。地域を豊かにする「生活総合支援企業」を創ることを目的に株式会社プラザセレクトを創業。 現在は徳島・香川という地方エリアでシンプルなデザイン住宅の販売、投資用住宅の提案販売の事業を展開。 「Be Smile にこっを集めよう!」をスローガンに理念を重視した経営を行っている。代表著書に自身の新人時代からの仕事観を綴った「楽しく生きよう!よく遊びよく働け 想いを形にする仕事術」がある。

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